その不調、貧血・鉄分不足ではないですか?

鉄分不足は、特に妊娠可能な年齢の女性や子供の間で、今日、とても流行して居ると言われています。隠れ貧血はとっても多く、これは悲惨な結果を招くことがあります。

鉄欠乏性貧血は「体内の鉄が不足する」ことで赤血球の中に含まれるヘモグロビンが作れなくなることによって生じる、貧血の中で最も頻度が高い疾患なのです。

子供の場合:成長不良、免疫機能の低下、疲労、頭痛、制御不能の癇癪を含む気分の問題、睡眠不足、甲状腺機能の低下。

女性:抜け毛、重い生理、甲状腺機能の低下(よくあることです!)、手足の冷え、疲労、息切れ、頭痛、落ち着かない足、舌や口の腫れ、妊娠合併症、などなど。また、氷を噛むのはよくある兆候です。

氷食症が起きる理由については,強い精神的ストレスや強迫観念によるという説や,貧血に伴う口腔内の炎症を抑えようとするため,あるいは氷を噛むことによって反射的に脳血流を増加させている、など、さまざまな説明がなされていますが、いまだ明確な機序はわかっていません。

氷食症は実験動物でもみられます。
貧血状態にしたラットを使った実験です。
貧血ラットも、正常ラットも、水と氷に自由にアクセスできるようにしておきます。
正常なラットは約45%の水分を氷から摂取するのに対して,貧血ラットは96%の水分を氷から摂取しました。
両群の水分摂取量には差がないにもかかわらずです。

驚くことに,この研究では貧血のラットは氷をなめるよりも,かじることの方がよくみられた,と報告しています。貧血ラットでも氷食が起こるんですね。
この傾向は、ラットの貧血が改善するにつれ消失し,貧血がなくなったラットは氷には見向きもしなくなったと報告されています。

動物実験でもこれが起こる、というのはとても興味深いですよね。

最近,鉄欠乏の患者さんはドパミン受容体の数が減少しており、むずむず脚症候群(restless legs syndrome)を合併するという論文も出されています。

鉄分不足の原因は様々です。

今日は、貧血の最も一般的な原因である、胃の中の塩酸濃度の低下についてお伝えします。

鉄が私たちの生存に不可欠なミネラルであることは、ほとんどの人が知っていることです。酸素供給、エネルギー生産、DNA合成に必要で、かなり重要な機能です。

しかし、鉄欠乏性貧血と診断されないまま、健康上の問題を抱えたまま生活している人は大勢いるのです。

鉄欠乏性貧血の主な原因は、胃酸、つまり塩酸(HcL)のレベルが低いために、タンパク質を分解して鉄分を吸収することができないことです。

では、血液検査で実際に最適な鉄分濃度とはどのようなものなのでしょうか。
ヒントとして、多くの医師が「全く正常/何も問題ない」と表現する値とは大きく異なります。なぜ、貧血なのに、医師は「問題ない」と表現してしまうのか、というと、多くの医師はフェリチンの値だけを見て、それ以外の数値を無視しているからなのですね。

トランスフェリン:鉄の輸送体、つまり鉄を体中に運ぶ「タクシー」。
体が必要とする鉄の量を反映する。

子供と女性の最適なトランスフェリンレベルは2-2.5(mmol/L)です。

トランスフェリン飽和率%(TSAT):鉄のタクシーに乗る「乗客」の数。体内で鉄がどれだけ運ばれているか。

最適な飽和度:20〜30%。トランスフェリン飽和度が15%以下は、鉄欠乏性貧血の典型的な所見。

フェリチン:肝臓に貯蔵されている鉄のこと。鉄は肝臓に備蓄されています。鉄欠乏症のスクリーニング検査としては最も感度が高い。なぜなら、ほとんどの場合、体は血清レベルや鉄を最適な状態に保つために予備軍を犠牲にするから。

フェリチンの最適値は30-100です。

臨床的に言われたりするのは、女性のフェリチンレベルが60~70以下になると、抜け毛などの甲状腺機能低下の症状が出始めることが多いと感じています。

では、最適なレベルとはどのようなものかを理解した上で、なぜレベルが低くなるのかを見てみましょう。

鉄分不足の原因は?

私たちの体内には3~5gの鉄が存在し、その大部分はヘモグロビンとして赤血球の中に含まれています。
赤血球の寿命は120日で、平均すると毎日赤血球全体の1/120が壊され、その分血液を作る工場である‘骨髄’の中で新しく赤血球が作られます。
古くなった赤血球は網内系のマクロファージという掃除や細胞により破壊され、ヘモグロビンに含まれる鉄は再利用されるのです。

つまり、赤血球を作るための鉄分は鉄のリサイクルにより維持されています。
私たちの体から、胃や腸などの消化管や汗や皮膚細胞に含まれる鉄分が1日に1-2mg程度失われていますが、普通に食事がとれている場合にはおおよそ1-2mg/日程度の鉄分が十二指腸から吸収され体内に補充されるため鉄が不足することはありません。

このように私たちの体では、
食事によって吸収される鉄分=体から失われる鉄分
というバランスが取れていれば鉄欠乏、ひいては鉄欠乏性貧血の状態になることはありません。

ではなぜ?バランスが取れなくなるのでしょうか?

鉄分不足の最大の原因は、胃酸(塩酸またはHcL)の低下です。

単純な話です。HcLが低下すると、体内のタンパク質、特に動物性タンパク質の消化が非常に困難になり、鉄の吸収が悪くなります(特にB12や亜鉛も)。

胃酸が少ない人は、しばしば次のような不満を口にします。

「食べ物が何時間もそこにあるように感じられる」
「肉が胃の中でレンガになったような感じがする」
「肉を食べると気分が悪くなる」
「朝は全くお腹が空かない」
「朝、食べ物や水を飲む前によくゲップが出る」
「腹部膨満感やガスがとても多い」
「逆流しそうだ」「酸が多すぎる」「市販の制酸剤を飲んで楽になることが多い」など。
胃酸過多に伴う消化不良や逆流などの症状に対してPPI
(プロトンポンプ阻害剤)

が処方されると、HcL不足はさらに悪化することがよくあります。

PPIはさらにHCLを減少させ、人々は何年もそれを服用し、鉄の吸収不良が続いていることがよくあります。

PPIは最近、胃がんとの関連が指摘されています。PPIは非常に短期間の治療のために処方されるはずですが、人々は何十年もPPIを使い続け、非常に深刻な結果を招いているのです。PPIの使用期間が長ければ長いほど、癌のリスクは高くなります。

なぜ胃酸が少ないと問題になるのでしょうか?

胃酸が少なくなると、一般的に以下のような症状が現れます。

胸やけ
逆流
便秘
下痢
食物の吸収不良
寄生虫感染
酵母の過剰増殖(カンジダ)

基本的には、食道への「上向き」と腸や大腸への「下向き」の両方において、消化のあらゆる側面に影響を及ぼします。

SIBOとIBSはどちらも胃酸の低下から始まり、細菌の過繁殖に影響を与え、消化管の運動性を低下させてしまうのです。

HcLが十分でなければ、最適な鉄分濃度を保つことは極めて困難です。

では、HcL(胃酸)が低くなる原因とはなんでしょう?

①ストレス
これが最も大きな理由の一つとされています。
長期にわたる肉体的・精神的ストレスは、塩酸レベルを低下させ、タンパク質の消化と鉄の吸収を悪くします。

なぜでしょうか?

あなたが常に牙むき出しの虎(つまりは:あなたの上司やお金、パートナーの問題)に追われているとき、あなたの体はあなたが虎から「戦うか逃げる」ことができるように筋肉に血液を送ることを優先し、消化機能を脱優先されます。

多くの人にとって、これは1日に50回、すべて通勤途中の渋滞の中なんかでも起こっています。

②ヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)感染。
これは非常にありふれた細菌で、酸の少ない環境で増殖し、さらに酸を低下させます。
ピロリは特殊な環境でしか感染しないわけではなく、「なまもの」(刺し身など)をよく食べる人は感染している可能性高いです。
刺し身の50度洗いでピロリ菌もやっつける事ができるそうです。

③プロトンポンプ阻害剤(PPI)。
④遺伝
生まれつき塩酸のレベルが低い赤ちゃんや小さな子供の場合、これは消化不良として現れます(ひどい、汚い、臭いウンチがおむつに残り、未消化の食べ物の断片があることがよくあります)。
これは、母親から亜鉛とビタミンB6の濃度が極端に低いことを受け継いだためだと考えられています。
亜鉛とビタミンB6が十分でないと、タンパク質がうまく消化されず、最適な鉄分濃度になりません。
亜鉛はタンパク質やDNAの合成に働き、ビタミンB6はミノ酸の分解と再合成のときに働くからです。
鉄と結びつくタンパク質がちゃんと作られない状態だったら、体は鉄を吸収しません。(後で述べます)
よく疲れ、定期的に癇癪を起こし、集中力に問題がある貧血の子供がいます。

⑤亜鉛、B6、B1欠乏症。
ピロール尿症の人は亜鉛とB6が非常に少ないとの上記に加え、B1不足も。
アルコール依存症に多く見られる。
1日に1杯以上を定期的に摂取している人は、このためにしばしば胃酸が低下する傾向が強くなります。
長期にわたるビーガンやベジタリアンの食生活では、亜鉛が不足し、HcLが減少します。また、動物性タンパク質が不足すると、HcLが減少します。低タンパク食の消化に必要な量が少ないため、体内での生産量が減少するのです。残念なことに、ビーガン・ベジタリアンには鉄分不足の人が多く、サプリメントだけでは十分でない場合があります。

 

貧血にはちみつが有効だって知っていますか?

 

多くの鉄欠乏貧血の人は、フェリチンが低い、赤血球が小さい(MCV)とかで、鉄剤を飲んでいたり、ヘム鉄のサプリを取っていたりするかもですが、鉄剤を飲んで、ヘモグロビン値が本当に上がっているか、を見た時に、あまり変化ない方も多くいるのが現実。

鉄は、分子栄養学の学びでは『諸刃の剣』と呼ばれているんです。鉄は蛋白と結合していないと、『フリーラジカル」を発生して、体に炎症を起こしてしまうからです。

体は賢いので、炎症体質の方の体では、炎症がさらに進む鉄があると危険だから、と、鉄をあまり吸収したがりません。

慢性関節リュウマチのような慢性炎症とかのように、体に炎症がある状態だと、鉄があると、体がさらに炎症を起こしてしまうので、体は鉄を吸収しないのですね。

つまり、その状態の方の体を検査すると、検査上では体に鉄不足があるように出るのです。鉄吸収起こらないので。

また、蛋白を作る力がない人、栄養失調で肝臓の機能が落ちて、肝臓で蛋白をつくる『力』がない人は、鉄と結合する蛋白を作れないのです。
そんな人の体に鉄があると危険なので、体は鉄を吸収しません。

なので、まずは、『鉄欠乏性貧血』と言われている人は、鉄剤を取るのではなくて、まずは体の『エネルギー』が必要なのです。
肝臓で蛋白を作るためのエネルギーが必要です。

そのエネルギーとして、結果が出やすいものが、
フルクトースの多い『はちみつ』ということになります。

はちみつを取ることで、肝臓で蛋白を作るためのエネルギー(力)が出来て、鉄をきちんと吸収できるようになっていく、といわれています。

貧血(ヘモグロビン)が低くても、鉄剤はかんたんに使わないで、本物のはちみつを取ることで、エネルギーが増え、肝臓で蛋白を作る力が出来、そして、フェリチンやHb(ヘモグロビン)が上がってくると言われています。
ちなみに、私が気に入っているのは、ハニーイン・ザ・ガーデンの蜂蜜です。
シナモンが蜂蜜と合わせてあります。


ただね、蜂蜜、良い品質のものであっても、合う、合わないがあるようです。
実際、私のサロンには、蜂蜜がいいと信じて本で勧められている量を取り続けたら体調悪くなった、っという方もいらっしゃいます。

これは何の健康法も、なのですが、体調を見ながら行う事が大事かな、て思います。例えば、蜂蜜では虫歯にならない、など、蜂蜜療法で言われていることを過信しすぎず、食べたら磨くなどもしたほうが良いと思っています。

 

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