カンジタ除菌ってなに?
カンジタ除菌という言葉を初めて聞いたのは、2010年にホリスティックヘルスカウンセラーとしての勉強をし始めてから。
その時の勉強中の仲間のコミュニティーでは、カンジタ除菌をチャレンジしたけど、酷いダイオフ症状(カンジタ菌が死ぬ時に、大量に毒素を吐き出して死ぬため、その毒素にやられる症状)に苦しんで、除菌なんかしなければよかった〜(泣)と言ってる人を見かけていたので、
「生半可な知識でやっちゃえ〜って突き進むのは危険なんだ!!!」っていう認識だったモノ、それがカンジタ除菌です。
カンジタという名前を一度は耳にしたことがある人は今や多いかもしれません。
でも、その具体的な特性や除菌って大事なんだよ!ってこと、でも除菌するならじゃあ、どうやって?という、具体的な方法については詳しく理解していない人がほとんど何じゃないかな、って思います。
そのため、今日はこの記事ではカンジタとは何か、カンジタが増殖しない生活とは?また、増殖してるなーって方がまずは手を付けないといけない事についてシェアしたいと思います!
カンジタとは何か
まず、そもそも、カンジタとはなにか?
カンジタとは、私たちの体内に常に存在している酵母の一種です。
そう、常にいる奴らなのです。
でも!!!
体内のバランスが崩れると過剰に増殖し、カンジタ症という病気を引き起こしてしまうのです。
人によっては、口腔内や消化器系、皮膚に影響を及ぼすこともあります。
目に見える部分としては、舌の苔、いつも舌が真っ白なのは、カンジタの増殖が疑われます。そして、皮膚症状に悩まされている場合、腸と皮膚の症状はリンクしているため、腸内にカンジタが増殖して腸が荒れている事が示唆されるのです。
なので、何かしらのカンジタ症じゃないか、と思われることがある人は、カンジタの除菌を積極的に行うことは、健康管理に不可欠なのです。
ただし、全てのカンジタを除去すること自体、そもそも困難なこと。
また生体内での役割もあるため、除菌といっても、全くカンジタがいなくなる、ということではありません。
適度な数を保つことが求められます。
では、具体的に、カンジタが増殖した時の体の症状としては、どんな物があるのか見ていきましょう。
カンジタが増殖すると、どうなる?
カンジダ(特にCandida albicans)の増殖は、体の様々な症状や問題を引き起こします。
カンジダはヒトの体内に常在する酵母の一種ですが、特定の条件下でそのバランスが崩れると過剰に増殖してしまうのです。
以下は、カンジダの過剰増殖が引き起こす症状です:
- 口内カンジダ症(スラッシュ):
- これは、舌や口内の他の部位に白い斑点や塊が見られる状態です。これは、カンジダが口内で過剰に増殖する結果として発生します。
- 性器のカンジダ感染:
- 女性の場合、これは一般に「酵母感染」として知られる状態であり、痒み、赤み、白い分泌物などの症状が現れます。男性も性器のカンジダ感染を経験することができ、これはペニスの痒みや赤みを引き起こすことがあります。
- 腸の問題:
- カンジダの過剰増殖は、腸の不調和を引き起こす可能性があり、これが腸の不快感、下痢、便秘、ガス、腹部の膨張などの消化器症状を引き起こす可能性があります。
- 免疫システムの問題:
- カンジダの過剰増殖は免疫システムのバランスを乱す可能性があり、一部の人々ではアレルギー反応やその他の免疫関連の問題を引き起こす可能性があると考えられています。
- 全身性カンジダ症:
- これは、カンジダが血流に入り、体全体に広がる深刻な状態です。これは、免疫系が弱っている人々、特に入院中の患者やHIV感染者、化学療法を受けている患者などにおいてリスクが高まる可能性があります。
- 慢性的な疲れや集中力の低下:
カンジタが増殖する時、腸や体で何が起こる?
カンジダの過剰増殖が慢性的な疲れや集中力の低下、頭痛、不安、気分の変動などの神経系の症状を引き起こす可能性があると言われています。
そもそも、カンジタは腸に生息している日和見菌の一種、それが増殖し過ぎたら、どうして、健康被害につながるのかというとそれは、「カンジタがリーキーガットを起こす」という理由が大きいです。カンジタがリーキーガットに関与する機序について説明しますね。
- カンジダの糸状変態:
- カンジダ(特にCandida albicansという種類)は、通常、ヒトの腸内や口内などの微生物叢の一部として存在します。
健康な状態では、他の善玉菌とのバランスが保たれ、問題を引き起こすことは少ないです。
でも、特定の条件下(例:抗生物質の使用、糖質の過剰摂取、免疫の低下など)で、カンジダの増殖が促進されると、この酵母は糸状の形態(ハイフ状)に変態します。
この形態のカンジダは、腸の細胞間隙や細胞を侵入・侵食する能力を持っています。
- リーキーガット(腸の透過性の増加):
- 腸の細胞は、タイトジャンクションという接着構造を介して互いに結びついています。このタイトジャンクションの正常な機能は、腸のバリア機能を維持するために重要です。
カンジダが糸状に変態し、腸の細胞を侵食することで、このタイトジャンクションが損傷し、腸の透過性が増加することが知られています。この状態を「リーキーガット」と言います。 - リーキーガットの結果:
- 腸の透過性が増加すると、腸内の細菌やその代謝産物、消化されきっていない食物の分子などが腸壁を通過しやすくなり、体内に入り込みます。
これは免疫応答の活性化や炎症反応の引き金となることがあります。
カンジダの過剰増殖とそれに続くリーキーガットは、体のさまざまな健康問題の原因となる可能性があるため、腸の健康やバランスの維持は非常に重要になってくるのです。
カンジダの増殖を避けるための食生活の指針
カンジタのための4Fとは
以下の”4F”のアプローチは、カンジダ過成長症候群(Candida Overgrowth Syndrome)や関連する消化器系の問題を持つ人に推奨されます。
- シュガーフリー (Sugar-Free):
- カンジダは糖を栄養源として使用するため、シュガーフリーの食生活はカンジダの増殖を抑制する上で非常に効果的。
砂糖の摂取を減少させることで、カンジダの成長を促進する環境を避けることができます。 - グルテンフリー (Gluten-Free):
- グルテンは小麦、大麦、ライ麦などの穀物に含まれるタンパク質。
一部の人々はグルテンに対して過敏であり、それが腸の問題や炎症を引き起こす可能性があります。炎症はカンジダの増殖を促進する環境を生み出す可能性があります。
- アルコールフリー (Alcohol-Free):
- アルコールの摂取は、カンジダの増殖を促進します。
特に高糖度のアルコール飲料は避けるべきです。
アルコールフリーの食生活は、腸の健康を維持し、カンジダの増殖を抑制するのに役立ちます。
カンジタ増殖を抑制する食事対策とは
カンジダが増殖を抑制したいですよね。抑制してくれるための食事対策というのもあります。
糖や加工食品の摂取を極力制限し、免疫システムをサポートし、腸内フローラのバランスを維持・回復させることを重視します。
以下は、カンジダ対策で推奨される食べ物や栄養素たち。
- 非加工の全粒穀物や低糖質の穀物:
- 例:キヌア、アマランサス、ミレット
- 高品質のたんぱく質:
- 例:野菜を中心とした食事に加え、有機の鶏肉、草食動物の肉、野生の魚など
- 健康的な脂肪:
- 例:ココナッツオイル、グラスフェッドバター、ココナッツオイルは少量
- 抗酸化物質を豊富に含む野菜やベリー:
- 例:ブルーベリー、いちご、ほうれん草、カリフラワー
- 抗菌・抗真菌作用を持つ食品:
- 例:ニンニク、ココナッツオイル、ターメリック(ウコン)、シナモン
- 高品質のプロバイオティクス:
- 腸内の善玉菌を増やすためのサプリメントとしてのプロバイオティクス
- 食物繊維:
- 一般な食物繊維(不溶性)は実は腸に負荷になります。水溶性の食物繊維を取るようにしましょう。
このような食品や栄養素を中心とした健康な食事を続けることで、カンジダの増殖を抑えることが期待されます。
ただし、上記の中の発酵食品には要注意。
発酵ブームで、発酵食品をたくさん取っているクライアントさんの中には、常日頃の膨満感に悩まされている方も少なくありません。
善玉菌だから、といって、増えすぎると、SIBOの原因になったりしてしまいます。
消化力が追いついていない(胃酸の分泌が十分じゃない)場合、食品中の様々な菌が殺菌されきらず、腸にまでいてしまい、過剰発酵してしまうのです。
発酵食品たくさん取ってて、お腹の張りに悩まされている方は、一度、発酵食品を見直すことをお勧めしています。
カンジタを除去するための基本的な手順
カンジタを除去する基本的手順は、主に予防と体内環境の改善の二つに大別されます。
まずは、予防
口腔内を清潔に保つ、正しい食生活を心掛ける、ストレスを避けるなどの行動がカンジタをこれ以上増やさない予防になってきます。
次に体内環境の改善
プロバイオティクスを摂取することでもカンジタの増殖が抑制されます。
これらは、体内の良好なバランスを保つことで、カンジタの過剰な増殖を防ぎ、それによって招かれる様々な病気のリスクを軽減する効果があるのです。
カンジタ除菌の注意点
カンジタは常在菌であり、体内環境が乱れると増殖してしまい、さまざまな症状を引き起こします。
除菌対策をする際には注意しなければならない点がいくつかあります。
特にカンジタの除菌では、適切な準備段階が必要です。
準備をしないでいきなり、ガッツリ除菌に進むと、ダイオフ症状に苦しむことになってしまうのです。
また、除菌方法や使用する商品の選び方、さらには除菌の度合いなどに注意を払う必要があります。
これらを適切に行わないと、逆効果となることもあるのです。詳細についてはまた他の記事でシェアしていきます。
除菌対策をする際の症状安定
除菌を行う際には、まず自身の症状を安定させることが肝心です。
カンジタの症状には、疲労感、集中力の低下、肌荒れなどがあります。
これらが強すぎるときは、無理に除菌対策を始めるのではなく、まずは症状を和らげましょう。
具体的には、体調管理を徹底するなどが考えられます。
例えば、適度な運動をしたり、バランスの良い食事を摂り、睡眠を十分に確保しましょう。
また、ストレスを溜め込まないためのリラクゼーションも大切です。症状が安定してから、適切な対策を進めることが大切です。
カンジタと副腎疲労の相関性
私たちの身体は日々の生活を支えるため、さまざまな機能が連携しながら働いています。
その中の一つ、副腎はストレス対応に関与する重要な器官です。
しかし、過度なストレスによって副腎が過労状態になると、副腎疲労の状態に陥り、その結果体調不良が引き起こされる事があります。
一方で、私たちの身体内に生息するカンジタという真菌も、体内環境の変化に伴い増殖し、時にはカンジタ感染症を引き起こします。
その中でも、副腎疲労とカンジタの増殖は密接な関係があります。
副腎疲労の原因と症状
副腎疲労の原因は主に2つあります。
一つは長期間に渡る過度なストレス、もう一つは不規則な生活習慣です。
ストレスは身体にとっては必要な反応であり、一時的なものであれば健康を維持する役割を持っています。
しかし、これが続くと副腎は過労状態になり、副腎ホルモンの分泌が乱れてきます。「睡眠不足」「抵抗力の低下」「集中力の欠如」等の様々な症状が出てきます。
また、不規則な生活習慣も副腎疲労の大きな原因となります。
偏った食事、運動不足、また極端な運動も副腎にとってはストレスとなり、副腎疲労へとつながります。
副腎疲労とカンジタの関わり
副腎疲労が深刻化すると、免疫力の低下や消化機能の不調などが起こり、体内環境が乱れます。
この状況は、体内に生息するカンジタが増殖する絶好の環境となります。
カンジタは普段は無害な存在ですが、体内環境が乱れると、過剰に増殖しカンジタ感染症を引き起こすことがあります。
身体のあちこちに発疹が出たり、腸内環境が乱れ腹痛や下痢、便秘などの症状を引き起こすこともあります。したがって、副腎疲労とカンジダの増殖は相互に影響を及ぼす関係性があるのです。
カンジタの除菌をしたいなら、副腎疲労から対処しよう
副腎疲労が起こっている状態だと、低血糖症状も起こっており、甘いものが欲しくなり、甘いものを食べるのでカンジダが増える悪循環から抜け出せません。
カンジダ除菌の前には副腎疲労に対する対処が絶対に必要なのです。
副腎疲労の対処法としては、まずは日々の生活習慣の見直しとストレス対策が重要となります。
バランスのとれた食事、適度な運動、十分な休息は取れていますか?その当たり前なこと、が、なかなかできず、身体がストレス状態から抜け出せずに、副腎疲労が治らない人が多くいます。
また、睡眠の質を高めることも副腎にとってはとても大切です。
具体的には、就寝時間と起床時間を定期的にする、よる10時には寝る、寝る前にリラックスする時間を持つ、といった工夫があります。
生活の改善って、簡単なようで、本当に難しいもの。カウンセラーに伴奏してもらうことで、改善がスムーズに行きます。